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責任を見逃さない - 主筆 甘利 治夫

2010年8月13日 奈良新聞

 果たして再生できるのか。

 参院選県選挙区で3連敗という屈辱的な敗北を喫した自民党県連の役員会が、きのう12日に奈良市内のホテルで開かれた。敗北の責任をとる形で、党本部・総務会長の要職にある田野瀬良太郎氏の県連会長の辞任を了承した。そして速やかに新会長を選出して、その時点で、会長代行の米田忠則氏と、安井宏一幹事長ら四役も敗北の責任をとって任を解くという。近く総務会(神田加津代会長)を開いて、会長の選出方法を協議するとしている。

 それにしても、この間の動きをみれば、県連の組織弱体化の過程や、個々の幹部らの責任感と危機感の欠如が浮き彫りになった。せっかく公募で選んだ候補者なのに、この参院選は敗れるべくして敗れたといえる。

 3連敗という歴史的な敗北は、結党以来、最大の危機だ。

 組織をここまで弱体化させた要因は、県議団が分裂状態であることにあった。

 現在は県選出の国会議員はたった2人だ。しかし、県議会(定数44)は、自民党籍の県議は過半数の24人もおり、政権交代したとはいえ、県政における重要な位置を占めていることは変わらない。その自民党が3会派に分裂していては、いくら団結を叫び、総力を挙げてと言っても、掛け声だけだ。

 2年前の4月に7人が飛び出して「改革」グループが結成された。参院選公示直前の今年6月には3人が離脱して「未来」グループができた。県連の一本化どころか、分裂が加速したなかで、選挙戦に突入した。

 なぜ分裂に至ったのか。

 離脱組のメンバーらは、「会派分裂の要因は米田氏にある」と言い切る。選挙直前に、「改革」のメンバーが一本化を提案したにもかかわらず、米田氏らが門前払いした。米田氏の今の肩書は、県連の会長代行で、県議会自民党の議員団長でもある。そんな要職にあるのに、なぜ大局を見て事を運ばなかったのか。会派に持ち帰って仲間と相談することもせずに、門前払いするような挙にでている。そのような一例からも米田氏の政治姿勢・体質が明らかだし、県連の組織全体の活力を奪い、弱体化させてきたといえよう。

 それだけに米田氏を「会長代行」などという要職に就けているのも不思議だ。

 今度の参院選は、田野瀬氏が党本部の要職にあったから、米田氏以下の幹部が、公認候補を当選させる責任があった。会長なるがゆえに、敗北の責任をとった田野瀬氏以上に、米田氏や四役の責任は大きい。

 新しい会長を選出した時点で、米田氏と四役も任を解かれるとしているが、それは米田氏らが、無役になることで、はじめて「敗北の責任」をとったことになる。

 まずは総務会における会長選任の道筋を注視していく。開かれた党に生まれ変わるには、党員らの声をしっかり聞くことだ。

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