2010年8月5日 奈良新聞
戦後30年以上もたって生まれた若者には、戦争や平和、そして原爆などに対する認識は希薄なのか。そうであれば、しっかり伝えていきたい。
奈良市の仲川元庸市長は、昭和51年生まれの34歳。あす6日の広島に原爆が投下された日、非核平和都市宣言をした奈良市が、毎年行っている「平和の鐘」行事を欠席する。
姉妹都市である福島県郡山市の観光行事に出席するためだ。同市観光物産課から送られてきた日程表によると、今夜は歓迎の酒宴があり、あす6日の日中は観光地視察だ。
民主党の鳩山首相が、結果的に辞任に追い込まれた沖縄の普天間問題にみられるように、平和と安全に対する国民の意識は高まっている。
故人となった写真家の入江泰吉氏や唐招提寺の森本孝順長老などの呼びかけによって、奈良市の非核都市都市宣言が出された意義を学んでほしい。姉妹都市の観光行事と平和を比較することがおかしい。
まもなく終戦から65年。戦争体験のある人が年々減少している。だからこそ戦争の悲惨さを学び、平和の尊さを、市長が先頭に立って訴え続けなければならない。(治)
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