このページでは、Javascriptを使用しています 奈良新聞WEB | 金曜時評 | 民主政権への審判 - 主筆 甘利 治夫

金曜時評


現在位置:トップページ> 金曜時評> 記事

民主政権への審判 - 主筆 甘利 治夫

2010年7月2日 奈良新聞

 参院選も公示から2日でちょうど折り返し点となり、終盤に向けて、熱き舌戦が繰り広げられていく。

 選挙の争点は「消費税増税の是非」ということになったが、鳩山前首相が退陣せねばならなかった「政治とカネ」の問題は、どこへいってしまったのか。民主党の小沢前幹事長も同時に辞任しているし、こうした消費税論議に転嫁したことで「小沢隠し」は功を奏した形になった。

 菅首相の登場は、それまで各社の世論調査で20%台にまで落ち込んでいた内閣支持率が一気に回復し、60%台にまで戻した。しかし、新内閣へのご祝儀だったことが明らかになり、わずか3週間で、50%前後にまで急落している。選挙戦に突入し、どのような投票結果になるのか注目されるところだ。

 たしかに首相の顔が変わりはしたが、鳩山内閣で問われてきたことは継続しており、何ら変わってはいない。いわゆる「小沢はずし」の英断は評価された。「しばらく静かにしてもらいたい」という、「小沢隠し」の本音が見えてきた。「しばらく」とは「参院選が終わるまで」ということであるなら、党の体質に変化はない。小沢氏が、各地で堂々と持論を述べて当たり前だ。

 国民は表面的な変化を歓迎したが、支持率の低下が示すように、そこはしっかり見ているのではないか。

 昨年夏の衆院選は、民主党が大勝して政権交代が実現した。まさに歴史的な選挙でもあった。野党の立場だったから、子ども手当や高速道路の無料化といったマニフェスト(政権公約)を前面に出して、政権交代を訴えることができた。自民党などから、財源のことを問われもしたが、「無駄をなくす」から、心配ないとしてきた。

 しかしながら、そのマニフェストが実現不可能であることが、早くも露呈し、今度の参院選でのマニフェストは、現実路線に転換している。しかし、国民に約束したマニフェストの総括と反省は聞こえてこない。

 これでは菅首相が「消費税10%」の増税を言及しても、「なぜ」なのか「何をするのか」が見えない。10%の根拠も「自民党の公約を参考にする」というのでは、政権与党としていかがなものか。社会保障のために「いくら必要」だから「何%の増税」だというのではない。

 消費税に対する国民の反発が強いとみるや、年収400万円以下の低所得者には「全額還付」すると、菅首相が訴えた。党内論議で決まったことを、国民に提示してもらわないと、鳩山前首相が沖縄で普天間問題を語ったことと同じになってしまう。党代表の発言であって、党の公約でないとするなら、何を信じたらいいのか。それが普天間問題での迷走になったからだ。

 いずれにしても、「政権交代」の是非が問われる。民主党にまかせて良かったのかどうか。まだ早いとの声もあろうが、国民の生活はまったなしだ。

 どの政党の訴えも、きれいごとなのかどうかを、しっかり見抜いて一票を投じたい。

記事の詳細は本紙をご覧下さい ⇒ 【 奈良新聞を購読する 】


最新ニュース

山本前議長(奈良市会)を起訴 - 賄賂申し込みで[2012.02.10]

全容解明ほど遠い - 天野氏「捜査継続を」写真付き記事[2012.02.10]

真相解明へ「やっと」 - 山本前奈良市会議長起訴[2012.02.10]

台風12号「深層崩壊」なぜ発生 - 県が研究会[2012.02.10]

接触、横転 - 奈良写真付き記事[2012.02.10]

赤鬼と青鬼の面奉納 奈良の彫刻家・奥田さん - 大安寺、鬼追い式で活躍写真付き記事[2012.02.10]

額安寺に仏舎利殿 - 今月下旬に本格着工写真付き記事[2012.02.10]

来館者26万人を達成 - 水平社博物館写真付き記事[2012.02.10]

産地知名度向上に連携 - 県靴下組合写真付き記事[2012.02.10]

「原発は作り直しを」 - 武田中部大教授が講演写真付き記事[2012.02.10]

PR





ホッとリーズナブルな車検 ホリデー車検

おすすめサイト

奈良マラソン2011 特集ページ

奈良新聞社からのお知らせ

「奈良マラソン記録掲載紙」郵送サービス

奈良マラソン参加ランナーの記録を掲載した奈良新聞(2011年12月21~24日付)の郵送サービスを行っております。フルマラソン掲載紙セット(500円・送料込)ほか、各種セットがあります。

問い合わせ・申し込みは、奈良新聞社販売課 TEL.0742-32-2114まで

会社概要採用情報個人情報保護サイトマップ新聞購読出版情報