このページでは、Javascriptを使用しています 奈良新聞WEB | 金曜時評 | 問われる結果責任 - 論説委員 小久保忠弘

金曜時評


現在位置:トップページ> 金曜時評> 記事

問われる結果責任 - 論説委員 小久保忠弘

2010年6月4日 奈良新聞

 「2人の交代がイメージの刷新につながればいい」「再スタートとなることを期待したい」「もう少し長い目で見てあげるべきだ」「事業仕分けなど評価できる部分もある」―。3日の鳩山由紀夫首相の退陣表明を受けて、本紙が聞いた県内各界の声は意外にも穏やかだ。他府県人と違い、敗者に優しい県民性ゆえだろうか。底流には、政権が変わろうが変わるまいが、中央の恩恵に浴してこなかった(だから失うものも少なかった)県内事情があろう。

それにしても、一国の首相が失政と自身の問題で追いつめられ、辞任することがたびたび続くのは国民の不幸だ。昨年の政権交代で民主党が圧勝したのは、自民党に代表される戦後政治が行き詰まり、どうしようもないと判断した有権者が、とりあえず民主党にやらせてみようと政権を託した結果であった。その時点で、今日噴出している政策矛盾や問題を内包していたのは事実だが、それらは政策運営の中で克服されていくだろうと淡い期待を抱いた。

 ところが選挙用のマニフェストはあったが、外交軍事を展望した国家戦略や財源に裏付けられた福祉の将来像は危ういものだった。沖縄普天間基地移設の問題に至っては、解決策は結局持ち合わせていなかった。それどころか、鳩山首相は期限を切って「腹案がある」などと言い募った。結局何もできず、期待を抱かせた県民を裏切った。

 小沢一郎幹事長ともども政治資金をめぐる「政治とカネ」の問題も、これまでの自民党とどこがどう違うのか説明できるものではなかった。ついに「あの一票を返せ」と怒る有権者が現れるのも当然といえよう。だから内閣支持率を見るまでもなく、もはや辞任しか選択の道がなかったのだ。

 発足8カ月余りで道半ば、ただちに結果を求めるのは酷だという意見もある。しかし政治は常に結果責任を問われる。手遅れにならないうちにトップが交代するのは当然だろう。いずれにせよ差し迫る参院選で、あらためて国民の審判をあおぐことになる。選挙民は今度こそ政策の中身で候補者を選びたい。

 県内に目を転じれば、有象無象の政治家が有権者の目をかすめて「自分のため」だけに奔走する姿がある。なかでも業者から不明朗な金銭を受け取ったことが問題になった田尻匠県議や、家庭内暴力が原因で夫人を自殺に追いやったと遺族から指弾されている中村哲治参院議員らは、いまだにその真相を明らかにしていない。田尻氏は問題の責任をとって退いたとはいえ県会副議長職にあった人物。中村氏は28歳の若さで衆院選に初当選し2期務めた。いま法務大臣政務官の要職にある。いずれも民主党県連の重鎮である。

 きょうにも決まる新しい民主党の代表には、たかが奈良の田舎の選挙区の話かもしれないが、これら2人にしっかり指導監督をお願いしたい。県連レベルでは手に負えない問題らしいから。

記事の詳細は本紙をご覧下さい ⇒ 【 奈良新聞を購読する 】


最新ニュース

山本前議長(奈良市会)を起訴 - 賄賂申し込みで[2012.02.10]

全容解明ほど遠い - 天野氏「捜査継続を」写真付き記事[2012.02.10]

真相解明へ「やっと」 - 山本前奈良市会議長起訴[2012.02.10]

台風12号「深層崩壊」なぜ発生 - 県が研究会[2012.02.10]

接触、横転 - 奈良写真付き記事[2012.02.10]

赤鬼と青鬼の面奉納 奈良の彫刻家・奥田さん - 大安寺、鬼追い式で活躍写真付き記事[2012.02.10]

額安寺に仏舎利殿 - 今月下旬に本格着工写真付き記事[2012.02.10]

来館者26万人を達成 - 水平社博物館写真付き記事[2012.02.10]

産地知名度向上に連携 - 県靴下組合写真付き記事[2012.02.10]

「原発は作り直しを」 - 武田中部大教授が講演写真付き記事[2012.02.10]

PR





ホッとリーズナブルな車検 ホリデー車検

おすすめサイト

奈良マラソン2011 特集ページ

奈良新聞社からのお知らせ

「奈良マラソン記録掲載紙」郵送サービス

奈良マラソン参加ランナーの記録を掲載した奈良新聞(2011年12月21~24日付)の郵送サービスを行っております。フルマラソン掲載紙セット(500円・送料込)ほか、各種セットがあります。

問い合わせ・申し込みは、奈良新聞社販売課 TEL.0742-32-2114まで

会社概要採用情報個人情報保護サイトマップ新聞購読出版情報