2010年4月2日 奈良新聞
雨の残る朝、新年度がスタートした。今まで通勤時に顔を合わせていた人の姿が消えたり、新しい「顔なじみ」ができたりと、この時期ならではの感慨にひたれるときともいえる。
退職、異動、入社、転職と、いろいろな立場の人が行き交う街角。若い人には「初心を忘れないで」と言いたくなるが、実は自分自身への戒めの言葉にもなる。マンネリ化していないか、新しいことに追い付いていけてるか、反省と点検も必要だ。
ところで先日、大阪の府立高校の教頭が大麻取締法違反(所持)の疑いで、県警などに現行犯逮捕された事件には少々驚いた。薬物の怖さを教え、指導すべき立場の教育者が自ら手を出してしまうとは…。
裏を返せば、それだけ薬物が市民の身近な所に魔の手を伸ばしてきていることの証しでもある。白昼の住宅街で、すれ違いざまに売買される様子をテレビで見たことがあるが事態は深刻化の一途だ。
新人を迎えるこの時期、ぜひ薬物の恐怖を教える時間を確保してほしい。
努力してつかんだすべてを失い、大事な人生を棒にふるようなことがないようにと切に願う。(恵)
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