2010年3月2日 奈良新聞
先細りが続く税収、底を突く財政調整基金。県内市町村で来年度予算案の発表が相次いでいるが、どこも台所事情は一段と厳しさを増している。
特に目につくのが一般会計額の説明で、前年度当初を上回ったものの、子ども手当支給費を除くと減少、実質では緊縮型予算になったとする文言。
昨年、有権者の期待を受けてついに実現した政権交代。その成果が市民の暮らしに最も身近な市町村行政の現場に与えた影響が、このひと言に集約されているのなら、どうにももの足りない。
新政権が力を入れる子ども手当。だが景気対策を全国一律で進める方法に新味はない。総額は増えても、市町村の裁量で使える予算が減っている。
一方、若手市長が誕生した奈良市、改革を訴える市長が再選された生駒市など、無駄を削って効率的な施策を行うと期待された自治体でも、これといって目を引く予算は見当たらない印象だ。
この苦境をしのぐのは難しいが、地域に合わせた財源活用で住民の理解を得るしかない。国はもっと地方に権限を譲り、市町村長はもっと議会や住民の声を聞く必要がある。(松)
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