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「兄弟鏡」科学が証明 - 桜井茶臼山古墳 正始元年鏡の破片

2010年1月15日 奈良新聞

蟹沢古墳出土(左)と桜井茶臼山古墳出土(右)の正始元年鏡銘文「是」の部分の3次元等高線図(県立橿原考古学研究所提供)

 13種類81枚以上の銅鏡が副葬されていたと発表されて注目を集めている桜井市外山の大型前方後円墳、桜井茶臼山古墳(3世紀末~4世紀初め)。県立橿原考古学研究所の銅鏡分析には最新の3次元計測が活用された。

 石室からは昨年、銅鏡片331点が出土した。盗掘されており、ほとんどが1~2センチの細かな破片だった。中国・魏の年号「正始元年」(240年)が刻まれた鏡のかけらが1点、その中にあった。

 正始元年鏡は国内で3枚見つかっている。櫛葉(くしは)紋と並ぶ特徴的な「是」の文字があり、正始元年鏡の銘文の一部であることは、研究員の目に明らかだったが、3次元計測による分析が直感的洞察を科学的に証明した。

 表面の凹凸を60ミクロン単位で計測し、コンピューター画面上に色別表示。蟹沢古墳(群馬県高崎市)から出土した正始元年鏡の該当部分と照合し、データがぴったり重なることが確認された。

 銅鏡を立体的にとらえる研究は、三角縁神獣鏡33枚を含む34枚の銅鏡が出土した黒塚古墳の発掘調査(平成8年)がきっかけ。平成14年からは、東京国立博物館や宮内庁などの協力で、国内で出土した銅鏡のデータを次々と蓄積した。

 銅鏡は同じ鋳型から数枚作ることができ、また、型をとって鋳型を作ったりもした。文様だけでなく、鋳上がりの細かなキズや凹凸を分析することで銅鏡の関係が分かると、各地の古墳のつながりや編年の研究に役立てられるという。

 桜井茶臼山古墳では、過去の出土分と合わせて計384点の銅鏡片のうち約200点の3次元計測を終えたが、残り約180点は未分類。分析が進めば、副葬されていた鏡の種類・枚数はさらに増える可能性がある。同研究所は「データベースの蓄積を継続し、銅鏡研究の基盤を充実させたい」と話している。

 同古墳出土遺物が並ぶ速報展は31日まで、橿原市畝傍町の県立橿原考古学研究所付属博物館で開かれている。

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