2009年11月16日 奈良新聞
邪馬台国の女王・卑弥呼の宮殿跡かと注目を集める纒向遺跡の発掘現場で行われた現地説明会は、予想通り多くの古代史ファンが詰め掛けた。
14、15日の2日間で1万人を超える人たちが全国から訪れた。歴史と文化の県としての面目躍如といったところか。このほかにも、本県の話題は事欠かない。
阿修羅さんが東奔西走の活躍をして興福寺に帰ってきた。つい先日までは正倉院展が開かれていた。桜井茶臼山古墳の発掘もまだ記憶に新しい。ただし、楽しい話ばかりではない。
香芝市の尼寺廃寺の発掘調査では、市教育委員会が遺物を廃棄していたことが明るみになり、県民をがっかりさせた。今後に後を引きそうで気がかりだ。
纒向遺跡に話を戻せば、邪馬台国や卑弥呼のことが文字で出てくるのは中国の史書。「三国志」の中の「魏志倭人伝」が中心だが、わが国の言葉でないのが悔しい。
この「魏志倭人伝」と「日本書紀」「古事記」との間をどうつなげていくか。来年の遷都1300年祭との関係からも、大きな課題だ。来年にシンポジウムを開催してはどうだろうか。(北)
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