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大会成功へ声援を - 編集委員 松井 重宏

2009年7月24日 奈良新聞

 平成21年度全国高校総合体育大会「近畿まほろば総体」が、いよいよ来週の28日からスタートする。県内を主会場に開かれる初めてのインターハイ。そして昭和59年の「わかくさ国体」から25年、ちょうど四半世紀を経て再び巡ってきたスポーツのビッグイベントを大いに盛り上げたい。

 開幕を告げる総合開会式は「古の都からの発信~伝える 創る 挑む」を式典テーマに掲げて、28日午前10時過ぎから奈良市鴻ノ池陸上競技場で実施される。スタンドに皇太子さまをお迎えして、県勢150人を含む選手団3800人が入場。公開演技や激励和太鼓も披露され、式典を華やかに演出する。

 競技は翌日の29日から。県内では8月12日までの15日間にわたって奈良市など15市町村、27会場で計15競技が順次行われる。総合開会式の観覧受け付けは既に終了しているが、各競技の一般観戦は可能。県勢の活躍を応援するのはもちろん、全国から予選を勝ち上がってきた高校トップアスリートの妙技を堪能したり、普段はなじみの少ない競技に接することができるのも楽しみだ。

 ただ今回の大会は愛称が示す通り、近畿2府4県による開催で、全29競技のうち半数近い14競技が県外実施になったのは残念。

 会場の確保や選手団の受け入れ態勢の問題から単独開催は無理だったのだろう。近府県が協力、連携して大型事業に当たるスタイルはむしろ好ましいとも言えるが、日程後半の主要競技、競泳が県内で実施できなかったことなど、あらためて施設整備の不足が指摘されそうだ。

 いわゆる「ハコもの行政」は批判を受けやすいが、市民の健康増進を図るという観点からスポーツ振興は医療の充実とともに地域行政が担うべき重要な基本課題。着実な整備推進が求められる。

 また県実行委員会は、大会による来場者数は延べ約42万7000人、宿泊数は同9万人と見込み、県内経済への波及効果が72億円に上るとする推計を発表。新型インフルエンザの影響で打撃を受けた県内観光にとって大きな期待がかかるイベントになる。

 にもかかわらず、総合開会式が行われる奈良市内では道路工事が目立つなど、来年の平城遷都1300年祭に向けた整備事業が追い込みに入っており、町の雰囲気が「総体歓迎ムード」になっていないのも反省材料。

 開幕直前になって、段取りの悪さをあげつらってみても仕方ないが「わかくさ国体」以降の25年を振り返ったとき、スポーツ行政が軽視されてきた印象がぬぐえないから、今大会を機に改善、転換を期待する。

 それは県民側の姿勢についても言えることかもしれない。県内の“スポーツ熱”は高いのか、低いのか。インターハイ会場がどこも応援の市民であふれ、より多くの人が競技に親しみ、スポーツ観戦に関心を持つきっかけになれば大会は大成功だ。

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